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【実例】小学生が巻き込まれたSNSトラブルのリアルな体験談

スマートフォンを見つめる小学生と、少し離れた場所から見守る保護者のイラスト 子育て・SNS対策

結論から言うと、小学生のSNSトラブルは「仲間外れ・悪口」「高額課金やワンクリック詐欺」「グルーミングによる性被害」「著作権侵害・炎上」の4パターンに集中しています。

警察庁の発表によれば、2024年(令和6年)にSNSがきっかけで犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どものうち、小学生は136人にのぼりました。前年より3人減ってはいるものの、2015年の35人と比べると3倍以上に増えています。

この記事では、警察庁・国民生活センター・文部科学省・こども家庭庁など、公的機関が公表している最新データをもとに、小学生のSNSトラブルで何が起きているのか、なぜ起きるのか、そして家庭でできる対策までを整理していきます。

小学生のSNSトラブルとは?主な4パターンをまず押さえる

結論として、小学生のSNSトラブルは大きく4つに分類できます。

  • 仲間外れ・悪口によるいじめ
  • 高額課金・ワンクリック詐欺などの金銭トラブル
  • グルーミングによる性被害・個人情報の流出
  • 著作権侵害や不適切な投稿による炎上

いずれも「SNSそのものが悪い」というより、子どもの判断力とツールの仕組みが噛み合わないときに起きやすいという共通点があります。

ここから、それぞれのパターンについて、公的機関が公表している実際のデータをもとに詳しく見ていきます。


SNSがきっかけの小学生の被害はどれくらい増えている?警察庁データで見る実態

結論として、SNSがきっかけの子どもの被害は依然として高水準にあり、なかでも小学生の被害は長期的に増加傾向にあります。

警察庁は2025年3月13日、「令和6年における少年非行及び子供の性被害の状況」を公表しました。

この統計によると、2024年にSNSがきっかけで犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもは全国で1,486人でした。

このうち性犯罪が圧倒的に多く1,328件、次いで略取誘拐が66件、さらに殺人事件の被害も1件確認されています。

小学生に限ると被害者数は136人で、前年より3人減少したものの、統計を取り始めた2015年の35人と比べると3倍以上に増加しているのが実情です。

スマホを持つ年齢が下がるほど被害者の年齢も下がっていく、いわゆる「低年齢化」が進んでいると読み取れる数字だと言えます。

私はこの数字を見て、SNSトラブルはもはや中高生だけの話ではなく、小学生の保護者にとっても「自分ごと」として備える段階に来ていると感じました。


高額課金・ワンクリック詐欺はなぜ起きる?国民生活センターの相談事例から

結論として、子どものオンラインゲーム課金に関する相談は年間4,000件を超えており、相談1件あたりの金額も高額になりやすい傾向があります。

国民生活センターは2024年3月13日、「子どものオンラインゲーム 無断課金につながるあぶない場面に注意!!」という注意喚起を公表しました。

この発表によると、契約当事者が小学生・中学生・高校生である、オンラインゲームに関する2022年度の相談件数は4,024件にのぼり、契約購入金額の平均は約33万円という高額な数字が示されています。

この「約33万円」という金額は、相談窓口に寄せられた個々の契約案件の平均額であり、すべての子どもが33万円分課金しているという意味ではありません。相談として表面化しやすいのは、そもそも金額が大きく保護者が気づいたケースであるため、平均額が高く出やすい点には留意が必要です。とはいえ、数万円〜数十万円規模の課金が珍しくないという実態を示す数字であることに変わりはありません。

国民生活センターに寄せられた相談事例では、小学生の子どもが親のスマートフォンの認証設定を勝手に変更し、高額なゲーム課金をしていたケースが紹介されています。

また別の相談事例では、母親の古いスマホを自宅のWi-Fiにつなげて使わせていたところ、課金に必要な指紋認証に子ども自身の指紋を追加登録してしまい、約5万円分の課金が発生したという報告もあります。

こうした事例に共通するのは、決済完了メールが子どもの手で削除され、保護者が気づいた時にはすでに高額になっているというパターンです。

なお、これとは別に、よくあるパターンとして、一緒に遊んでいるオンライン上の友だちから「キャラを強くするために課金しよう」と誘われて課金してしまうケースも各地の消費生活センターで報告されています。

筆者としては、この種のトラブルは子どもの不注意だけが原因ではなく、パスワード入力を省略できる決済導線そのものが、子どもにとって判断しづらい作りになっている点も見逃せないと考えています。

※画像はAIによるイメージ

グルーミングによる性被害はなぜ起きる?SNSで見知らぬ大人とつながる危険性

結論として、SNSやオンラインゲームのチャット機能をきっかけに、小学生が見知らぬ大人と接点を持ってしまう被害が、統計上も明確に増え続けています。

先ほど紹介した警察庁の統計では、SNSがきっかけの被害1,486人のうち、性犯罪が1,328件と大半を占めていることが示されています。

「ゲームで同じチームになった」「SNSで優しくしてくれた」といったきっかけから、相手を自分に近い年齢の子どもだと思い込んでしまうケースが目立ちますが、実際には成人だったという事件が各地で報告されています。

子どもを狙う大人が趣味の話などで共感を示しながら、少しずつ距離を縮めていく手口は「グルーミング」と呼ばれ、警察庁の資料でも継続的な注意喚起の対象になっています。

典型的な手口には、次のような段階が見られます。

  • 同じ趣味やゲームの話題で親しみやすさを演出する
  • 「秘密の話ができる相手」として少しずつ信頼関係を築く
  • 「他の人には言わないで」と大人や保護者への相談を遠ざける
  • 個人写真や自宅の位置が分かる情報を少しずつ聞き出す
  • 最終的に画像の送信や実際に会うことを求める

親しくなった後に自分の裸の画像を送らせたり、実際に会うよう誘い出したりして、性被害につながった事例が現実に起きていることは、警察庁が毎年公表している統計からも裏付けられます。

写真の瞳に映り込んだ景色や、投稿された動画の背景から住所や通う学校が特定され、ストーカー被害に発展したという報告も、こども家庭庁や自治体の啓発資料で繰り返し取り上げられています。

この種のトラブルは、他のトラブルと比べて発覚が遅れやすく、被害が深刻化してから保護者が気づくケースが多いという特徴があります。

子どもが「相手が大人だと気づいていなかった」という点が、被害の入り口になりやすいと言えるでしょう。


いじめ・仲間外れはなぜ起きる?文部科学省のいじめ認知件数から見える傾向

結論として、パソコンや携帯電話を使ったいじめは年々増加しており、文部科学省の統計でもその傾向がはっきりと表れています。

文部科学省が2024年10月31日に公表した「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によると、いじめの態様のうちパソコンや携帯電話等を使ったいじめは24,678件で、前年度の23,920件から増加しています。

この令和5年度(2023年度分)の調査では、いじめ全体の総認知件数は732,568件で、前年度の681,948件から増加し、当時としては過去最多を更新しました。パソコンや携帯電話を使ったいじめが総認知件数に占める割合は3.4%と、数字だけを見ると大きく感じないかもしれませんが、件数自体は右肩上がりで推移している点に注意が必要です。

さらに新しいデータとして、全国PTA連絡協議会がまとめた資料によると、その翌年にあたる令和6年度(2024年度分)の調査では、いじめ認知件数は前年度比5.0%増の76万9,022件となり、令和5年度の記録をさらに更新して過去最多となっています。つまり「24,678件」は令和5年度(2023年度)のパソコン・携帯電話を使ったいじめの件数、「76万9,022件」は令和6年度(2024年度)のいじめ全体の認知件数であり、対象となる調査年度と集計範囲が異なる点は区別しておく必要があります。同資料では、この増加の背景としてSNSを介したいじめの増加や把握の難しさが指摘されています。

小学生同士のグループチャットでは、特定の子を除外したり悪口を書き込んだりするうちに、内容がエスカレートしていくケースが目立ちます。

文字だけのやり取りは声のトーンや表情が伝わらないため、誤解を生みやすいという特徴があります。

例えば「あの人、おもしろくない?」というメッセージは、語尾の疑問符ひとつで意味が正反対になり、ほめ言葉のつもりが否定的な言葉として届いてしまうこともあります。

これは、SNSという道具そのものの問題というより、子ども同士の人間関係の力学がオンライン上でそのまま増幅されている状態だと考えられます。

※画像はAIによるイメージ

著作権侵害・炎上のリスクとは?知らないうちに加害者になる可能性も

好きなキャラクターの画像やアイドルの写真をSNSに投稿することが著作権侵害にあたると知らない子どもも少なくありません。

悪意なくアップロードした結果、著作権法上の問題に発展する可能性がある行為です。

また、YouTubeやTikTokで見かけた人気者の動画をまねして、公共の場で悪ふざけをしたり危険な行為をしたりする様子を投稿してしまうケースも報告されています。

こうした投稿が拡散されると「炎上」状態となり、本人だけでなく家族や学校にまで影響が及ぶこともあります。

Instagram、X(旧Twitter)、YouTube、TikTokにはいずれも年齢制限があり、原則として12歳以下でのアカウント作成は認められていません。

小学生のうちはアカウントを持たせない、あるいは保護者の管理のもとで利用させるという判断が、現実的な対策のひとつになります。


学年別の対策ポイントは?低学年と高学年で何が違う?

低学年(1〜2年生)と高学年(3〜6年生)では、必要な対策の性質が異なります。

  • 低学年:初期設定や物理的な制限を徹底し、保護者の目の届く範囲で利用させる
  • 高学年:情報発信のルールを親子で決め、ネットで知り合った人とは絶対に会わないと約束する

低学年のうちは、カメラアプリの「共有しますか?」という確認画面の意味を理解しないまま操作し、意図せず投稿してしまうこともあります。

端末側で機能をあらかじめ制限しておくことが有効です。

高学年になると保護者の目が届きにくくなる分、画像や動画を投稿する前に必ず内容を確認する、友だちが写っている写真は本人と保護者の了承が取れるまで投稿しない、といった具体的なルールの共有が重要になります。


保護者ができる対策は?今日から始められる3つのポイント

こども家庭庁が2025年3月に公表した「令和6年度青少年のインターネット利用環境実態調査」では、小学生(10歳以上)の97.2%がインターネットを利用していると回答しています。

同じ調査で興味深いのは、インターネット利用に関する家庭内のルールについて、「決めている」と答えた保護者は77.8%だったのに対し、青少年本人の回答は67.5%にとどまり、約10ポイントの差が生じている点です。

つまり、保護者は「ルールを伝えたつもり」でも、子どもには十分に伝わっていないというズレが、統計として表れているのです。

この認識のギャップこそが、トラブルの見落としにつながりやすい部分だと筆者は考えています。

トラブルを未然に防ぐために有効とされているのが、次の3つです。

  • ペアレンタルコントロール(フィルタリング)で不適切なコンテンツやアプリを制限する
  • スマートフォンの利用ルール(利用時間・利用場所)を親子で「一緒に」決め、定期的に確認し合う
  • 困ったときにすぐ相談できる雰囲気を家庭内でつくる

フィルタリングでは、利用時間の制限、アプリのインストール制限、課金機能の制限などができます。

18歳未満が利用する端末については、携帯電話会社が契約時にフィルタリングサービスを原則提供する義務を負っています。

ただし、制限をかけるだけでは不十分です。

子ども自身がSNSの危険性を理解していないと、隠れて利用してしまうこともあります。

人の悪口を書き込まない、知らない人に写真を送らない、会おうと言われてもすぐに会いに行かないといった内容を、具体的な場面とセットで、一度だけでなく繰り返し話しておくことが大切です。


主要データの一覧|どの機関がいつ何を発表したか

ここまでに紹介した公的データを、機関・公表日・数値の対応関係が分かるように整理しておきます。

| 発表機関 | 公表日・対象年度 | 主な数値 |
|—|—|—|
| 警察庁 | 2025年3月13日公表(令和6年=2024年分) | SNSがきっかけの被害18歳未満1,486人、うち小学生136人 |
| 国民生活センター | 2024年3月13日公表(2022年度分) | 小中高生のゲーム課金相談4,024件、平均約33万円 |
| 文部科学省 | 2024年10月31日公表(令和5年度=2023年度分) | パソコン・携帯によるいじめ24,678件、総認知件数732,568件 |
| 全国PTA連絡協議会(文科省調査を引用) | 2025年公表(令和6年度=2024年度分) | いじめ認知件数76万9,022件、過去最多 |
| こども家庭庁 | 2025年3月公表(令和6年度) | 小学生のネット利用率97.2%、家庭内ルール認識差約10ポイント |


考察|数字が示す「ズレ」にこそ対策のヒントがある

ここからは筆者としての見解になります。

今回、警察庁・国民生活センター・文部科学省・こども家庭庁の各統計を見比べてみて、あらためて感じたのは、トラブルの多くが「悪意」よりも「判断力の未成熟さ」と「大人の目が届かない環境」が重なったときに起きているということです。

高額課金や仲間外れは、子どもが完全に悪いわけでも、SNSそのものが悪いわけでもなく、コミュニケーションの経験不足と、ゲームやアプリの設計上の分かりにくさが組み合わさって起きているケースが目立ちます。

一方でグルーミングや性被害のような事例は、より深刻です。

子どもが「大人だと気づかないまま信頼関係を築いてしまう」という点に、この種のトラブルの本質的な怖さがあると筆者は考えます。

単に「知らない人と話すな」と伝えるだけでなく、なぜ危険なのかを具体的な手口とともに伝える必要があるでしょう。

個人的に注目したいのは、こども家庭庁の調査で明らかになった、家庭内ルールに関する保護者と子どもの認識の10ポイント差です。

「うちはルールを決めているから大丈夫」と思っていても、実際には子どもにきちんと伝わっていない可能性がある、ということをこの数字は示唆しています。

言い換えれば、ルールを「決める」ことよりも、ルールが「伝わっているか」を定期的に確認し合うことのほうが、実は重要なのかもしれません。

また、SNSを完全に排除する方向で考えるのではなく、「子どもの成長に役立つツール」として付き合っていく視点も大切だと考えられます。

友だちとの連絡手段としてだけでなく、表現力や情報発信の練習の場としてSNSを捉え直すことで、家庭でのルールづくりも前向きなものになりやすいはずです。

今後については、学校教育でのSNSリテラシー教育がさらに重視されていくと見られますが、家庭でのコミュニケーションが土台になる点は変わらないと筆者は考えています。

トラブルが起きたときに「怒られる」ではなく「相談できる」と子どもが感じられる関係づくりが、結果的に最も効果的な防止策になるのではないでしょうか。


まとめ

小学生のSNSトラブルは、仲間外れ・悪口、高額課金やワンクリック詐欺、グルーミングによる性被害、著作権侵害・炎上という4つのパターンに大きく分けられます。

警察庁の統計では2024年に136人の小学生がSNSがきっかけの犯罪被害に遭い、国民生活センターには年間4,000件を超えるオンラインゲームの課金相談が寄せられています。

文部科学省の令和5年度調査ではパソコンや携帯電話を使ったいじめが24,678件、翌年の令和6年度調査ではいじめ認知件数全体が76万9,022件と過去最多を更新しており、こども家庭庁の調査では家庭内ルールに関する保護者と子どもの認識に約10ポイントの差があることも分かっています。

学年に応じて必要な対策は異なりますが、共通して重要なのは、フィルタリングなどの技術的な制限と、家庭内でのルールづくり、そして困ったときにすぐ相談できる親子関係の3つを組み合わせることです。

まずはお子さまが実際にどのSNSやアプリを使っているかを一緒に確認し、今回紹介したデータや事例を参考に、ご家庭なりのルールを話し合ってみてください。

なお、この記事は2026年7月時点で公表されている統計・情報をもとに作成しています。アプリの仕様や統計の最新値は変更される場合があるため、詳しくは各公的機関の公式発表もあわせてご確認ください。


よくある質問

小学生でもSNSアカウントは作れますか?

Instagram、X、YouTube、TikTokなどは年齢制限があり、12歳以下でのアカウント作成は規約上認められていません。利用する場合は、保護者の管理のもとで行うことが推奨されます。

フィルタリングだけ設定していれば安心ですか?

フィルタリングは有効な対策ですが、それだけでは不十分です。こども家庭庁の調査でも、家庭内ルールについて保護者と子どもの認識にズレがあることが分かっており、設定だけに頼らず、家庭内でのルール共有や定期的な確認を並行して行う必要があります。

子どもがトラブルに巻き込まれたかもしれないとき、まず何をすればよいですか?

まずは責めるのではなく、状況を落ち着いて聞くことが大切です。やり取りの記録やスクリーンショットを残し、内容によっては学校や警察、消費生活センター(消費者ホットライン188)など、専門の相談窓口に相談することも検討してください。

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