
※イメージ画像です(AIにより生成)
「SNSで知り合った人に、写真を送ってほしいと言われた」「画像を送ったら、ばらまくと脅された」——この記事は、そうした被害を防ぐため、そしてすでに困っている人が一人で抱え込まないために、公的機関の情報を整理したものです。
結論から言うと、下着姿や裸の写真は「撮らない、送らない」こと、そして脅されても、お金を払わず、早めに警察の窓口に相談することが、公開情報に共通する基本です。警察庁の公式ページには、画像は一度流出すると回収が困難と書かれています。大阪府警察のページにも、インターネット上に広がると、画像を削除することはまず不可能と書かれています。
被害に遭った方は、あなたが悪いわけではありません。相談先は、この記事の後半にまとめています。
この記事でわかること
- 自画撮り被害とセクストーションとは
- 被害の実態(警察庁の公表数字)
- 被害の防ぎ方
- 脅されたときに、してはいけないこと
- 相談先と、画像の拡散を防ぐ仕組み(StopNCII.org)
- 公式情報で確認できなかったこと
自画撮り被害・セクストーションとは
自画撮り被害(警察庁)
警察庁の「STOP!子供の性被害」のページには、次のように書かれています。
- 児童がSNS等を通じて知り合った面識のない者に、脅されたり言葉巧みにだまされたりして、自分の裸体を撮影した上、送信する形態の児童ポルノ製造被害が増加傾向にある
- 「他人に個人情報を流さない」「下着姿や裸の写真は撮らない、送らない」ことを心がける
セクストーション(性的脅迫)(県警察)
埼玉県警察のページには、次のように書かれています。
- 「セックス(Sex)」と「脅迫・ゆすり(Extortion)」を合わせた造語で、「性的脅迫」のこと
- インターネットを利用して取得した性的な画像や動画などを「ネット上にばらまく」などと脅迫して、金銭を要求したり、さらに過度な画像を要求したりする
- パソコンやスマートフォンをハッキングしたかのように装い、アダルトサイトにアクセスした姿の動画を公開するなどと脅して、データを削除する代わりに金銭を要求するメールが送られてくることもある
大阪府警察のページには、手口の例として、インターネット上で出会った異性に、「恥ずかしい姿の見せ合いをしましょう」などと持ちかけ、画像や動画を送信させてから、「裸の画像をお前の知り合いに送るぞ」などと脅迫し、電子マネーなどを脅し取るものが挙げられています。
被害の実態(警察庁)
こども家庭庁の会議資料に載っている警察庁の資料には、令和7年中の被害・検挙状況として、次の数字が書かれています。
| 項目 | 数字(警察庁) |
|---|---|
| SNSに起因する事犯の被害児童数 | 1,566人(うち小学生167人) |
| インターネット利用による児童ポルノ事犯の検挙件数 | 1,248件 |
また、同じ資料には、インターネット・ホットラインセンター(IHC)を通じた、インターネット上の児童ポルノの削除依頼件数が1,648件(令和7年)と書かれています。
なお、これらの数字は、児童(18歳未満)に関するものです。今回確認した公式ページには、セクストーション(金銭などを要求する脅迫)の全国的な被害件数や、年齢別の数字は確認できませんでした。
被害を防ぐために
公式ページに書かれている心がけを、整理します。
| 心がけ | 出典 |
|---|---|
| 下着姿や裸の写真は撮らない、送らない | 警察庁 |
| 他人に個人情報を流さない | 警察庁 |
| 他人に見られたくない写真や動画は、「絶対に撮らない・撮らせない・送らない」 | 埼玉県警察 |
| インターネット上での知らない人との接触は、とても危険 | 大阪府警察 |
| 自分の裸や陰部などの動画や写真は、決して他人に送信してはいけない | 大阪府警察 |
| 知らない人から勧められたアプリは、絶対にインストールしない | 大阪府警察 |
| セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態にする | 埼玉県警察 |
親しくなった相手でも
「SNSで仲良くなったから」「好きな人だから」と、信頼して送ってしまうケースがあります。警察庁のページにも、言葉巧みにだまされたりしてと書かれており、相手の言葉だけでは、本人かどうかも分かりません。画像は、送った時点で、自分では消せなくなるという前提で考えましょう(筆者の整理)。
脅されたときに、してはいけないこと
埼玉県警察のページには、セクストーションのメールを受け取っても慌てずに無視する。暗号資産の送金はしないと書かれています。
脅しは、要求を受け入れても、終わらないことがあることが、埼玉県警察のページから分かります(さらに過度な画像を要求したりすると書かれています)。
以下は、公開情報をもとにした、筆者の整理(してはいけないことの例)です。
| してはいけないこと | 理由 |
|---|---|
| お金を払う(電子マネー・暗号資産など) | 要求が続くことがある。埼玉県警察は暗号資産の送金をしないよう呼びかけている |
| 追加の画像を送る | 要求が、さらに過度になることがある(埼玉県警察) |
| 相手に勧められたアプリを入れる | 大阪府警察が、知らない人から勧められたアプリは入れないよう呼びかけている |
| 一人で抱え込む | 相談先が用意されている(次の章) |
相談先
警察の窓口(警察庁・各都道府県警察)
| 窓口 | 内容 |
|---|---|
| 警察相談専用電話「#9110」 | 電話での相談に便利な、全国共通の短縮ダイヤル。携帯電話からも利用できる。一部の回線では利用できないため、その場合は各県警の番号を使う。土日祝日や夜間は、「当直」や「音声案内」等での対応(警察庁) |
| 性犯罪被害相談電話「#8103(ハートさん)」 | 各都道府県警察の性犯罪被害相談電話につながる全国共通番号。発信した地域を管轄する窓口につながる(警察庁) |
| 各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口 | 具体的な被害に遭った場合は、各都道府県のサイバー犯罪相談窓口から相談する(こども家庭庁のページ) |
生命や身体に危険があるときは、110番に通報してください(一般的な案内です)。
画像の削除を依頼する窓口
- インターネット・ホットラインセンター(IHC):児童ポルノなどの違法な情報の通報・削除依頼の窓口です。違いは、関連記事「SNSの違法・有害情報の通報先」で整理しています。
- 違法・有害情報相談センター(総務省支援):インターネット上の違法・有害情報に対して、適切な対応を促進する目的で、相談を受け付け、対応のアドバイスや情報提供を行う窓口(こども家庭庁のページ)
- 法務省の人権相談:インターネットでも受け付けている(こども家庭庁のページ)
大人が使える仕組み:StopNCII.org
StopNCII.orgの公式サイトには、次のように書かれています。
- 合意のない親密な画像の被害者を支援する、無料のツール
- 画像・動画から「ハッシュ」(デジタルの指紋)を、お使いのデバイス上で作る。デバイスからはハッシュが送られるだけで、画像や動画そのものは共有されず、デバイスに残る
- 参加している企業のプラットフォームが、ハッシュと一致する画像を探し、規約違反であれば削除する
- ただし、インターネット全体から画像を削除することはできない。削除できるのは、参加しているプラットフォームの範囲
- ケース番号とPINは、控えておく(紛失すると復元できない)
FAQには、18歳未満の画像(現在18歳を超えていても)の場合は、TakeItDownに申請するよう書かれています。今回、TakeItDownの内容は確認していません。
StopNCII.orgは、非営利団体SWGfLの「Revenge Porn Helpline」が運営しています(公式サイトの説明)。日本の警察や削除依頼窓口の代わりではなく、補助的な手段として考えてください(筆者の整理)。
保護者・周りの大人ができること
警察庁のページには、「フィルタリング」や「ペアレンタルコントロール」を活用しましょうと書かれています。設定の具体的な方法は、関連記事「子どものスマホ設定|スクリーンタイムとファミリーリンクの基本」で整理しています。
また、被害に遭ったお子さんには、まず、話してくれたことを受け止めることが大切です(一般的な考え方です)。公開情報には、被害後の声のかけ方の具体的な記載は確認できませんでしたが、叱らずに、いっしょに警察の窓口へ相談することが、次の被害を防ぐ第一歩になります。
公式情報で確認できなかったこと
- セクストーションの、全国的な被害件数と、年齢別の内訳(今回確認した公式ページには数字がありませんでした)
- 画像を送ってしまったあとに、必ず削除できる方法(公式ページには、回収・削除が難しいことが書かれています)
- 警察に相談したあとの、具体的な捜査の流れや期間
- 各社のSNSでの、被害画像の通報方法の詳細(今回は確認していません)
- TakeItDownの内容
よくある質問(FAQ)
Q1. 画像を送ってしまいました。もうだめですか。
警察庁のページには、画像は一度流出すると回収が困難と書かれています。そのうえで、今できることは、お金を払わず、追加の画像を送らず、早めに警察の窓口に相談することです。相談先は、「#9110」「#8103」、各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口があります。
Q2. 「画像をばらまく」と脅されています。払うしかないですか。
埼玉県警察のページには、暗号資産の送金はしないと書かれています。要求が続くことがあるため、一人で対応せず、警察に相談してください。
Q3. 画像がすでにネットに出てしまいました。
IHC(インターネット・ホットラインセンター)への通報や、違法・有害情報相談センターへの相談があります。大人の場合は、StopNCII.orgで、参加するプラットフォームでの再投稿を防ぐ手段もあります。警察への相談も、あわせて行ってください。
Q4. 「アダルトサイトを見ていた動画を公開する」というメールが来ました。
埼玉県警察のページには、パソコンやスマートフォンをハッキングしたかのように装うメールがあり、慌てずに無視し、暗号資産の送金はしないと書かれています。
Q5. 子どもが被害に遭ったかもしれません。
まず、お子さんを責めずに、話を聞いてください(一般的な考え方)。そのうえで、お近くの警察や、各都道府県警察の性犯罪被害相談電話(#8103)、サイバー犯罪相談窓口に相談してください。
まとめ
- 下着姿や裸の写真は、「撮らない・撮らせない・送らない」。送った画像は、回収が困難
- 脅されても、お金を払わない(暗号資産などの送金をしない)。追加の画像も送らない
- 一人で抱え込まず、「#9110」「#8103」、サイバー犯罪相談窓口に相談する
- 削除は、IHCや違法・有害情報相談センター、大人はStopNCII.orgも。ただし、すべては消せない
- 保護者は、フィルタリングなどの設定と、話しやすい関係づくりを
参考にした公的情報・公式情報(2026年10月22日確認)
- 警察庁「身を守るために|なくそう、子供の性被害。」:https://www.npa.go.jp/policy_area/no_cp/prevent/self-portrait.html
- 警察庁「令和7年度中の警察が関係する主な取組」(こども家庭庁 会議資料):https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/6a2fff8f-9008-4085-843a-e4e495974f9c/49a0fa04/20260605_councils_internet-kaigi_95974f9c_04.pdf
- 警察庁「警察相談専用電話『#9110』」:https://www.npa.go.jp/bureau/soumu/soudan/soudanmadoguti.pdf
- 警察庁「各都道府県警察の性犯罪被害相談電話につながる全国共通番号『♯8103(ハートさん)』」:https://www.npa.go.jp/higaisya/seihanzai/seihanzai.html
- こども家庭庁「各種相談窓口」:https://www.cfa.go.jp/policies/youth-kankyou/internet_use_soudan/
- 埼玉県警察「セクストーション(性的脅迫)に注意!」(2024年12月6日更新):https://www.police.pref.saitama.lg.jp/c0070/kurashi/cyber-sextortion.html
- 大阪府警察「『セクストーション』の被害にご注意!」:https://www.police.pref.osaka.lg.jp/seikatsu/saiba/chuikanki/kojin/18110.html
- StopNCII.org「How StopNCII.org Works」「FAQ」:https://stopncii.org/how-it-works/

